自民党衆参での過半数割れ、高市総裁誕生、公明党の離脱とこの四半世紀日本の政治を語る時の大前提が壊れた。
私は考えることを考えるについて小さい時から拘って来た。
別な表現を使えば、思考という行為に関して、最良最適もしくは優越的なアプローチを模索することを主眼として自己の思考行為を行うように努めて来た。
上から目線で言えば、一般的な日本人の思考パターンの弱点は、前提条件の設定について既知のものやそれまでに規定されている規範を変更不可能な大前提として、ロジックを積み上げることだ。
そしてこの傾向はかなり知的水準が高いと見做されている人々や然るべき権威権力によって彼らの存在が裏付けられている人々にも当てはまる。
高市さんの総裁選での勝利は今の自民党が変わらないといけないことを示すものだった。
自民党は長らく政権党だったので、最も多くの有権者から支持されたことも事実。
しかし、自民党が自民党だったから第1党であり続けたのも事実だ。
ここで重要なポイントは、自民党とはどんな政治勢力であるかということである。
現代の世界の多様かつ複雑な価値観においては、自民党を保守、自由主義、資本主義、普遍的価値観の政治勢力として、定義付けすることは無理がある。
さて、公明が離脱して、196人しかいない自民党のトップが国会で首班指名を得られるか世間が騒がしい。
特に自民党の国会議員の過半数は、自民党が自民党だったから、政権を握って来たと思っておらず、自民党が政権党だったから、自民党の支持者が多くいたと思っている。
その発想でいけば、公明離脱は自民党が政権党でいる可能性を著しく下げる出来事として捉える。
よって、自民党は公明党を繋ぎ止めるために、公明党の求めに合わさねばならないという考えが出てくる。
酷い意見には、船田某ではないが、高市総裁を替えなければいけないなんて話も出て来る。
これが日本人の思考回路の弱点を示す典型であろう。
自民党は多くの自民党を支持する日本人から支持されたから政権を取れるだけの多数の政治家を国会に送り出せた。
しかし、この3、4年はその数は激減して、連立ベースでも過半数にいかない。
何故か、自民党が自民党を支持する日本人を裏切ったからだ。
自民党が自民党の支持者から支持するに値しない政治勢力に成り下がったからだ。
その証がこの間の総裁選で党員票で他候補を圧倒して高市さんが勝ったことだ。
その辺のところは、流石に、現状の理解度の足りない殆どの国会議員も、状況を理解して来たのか、高市さんに入れた国会議員が僅かに進次郎に入れた国会議員よりも多かった。
長々なったが、今までの大前提が崩れて、それを前提にしないで物事を考える方がいい状況でいまだに、永田町や政治業界やマスコミでは、旧態依然の前提に固執して、先行きに関し思考を及ぼす。
従来の思考回路で己の対応を決める政治家が自民党に多くいるようだったら、いずれ従来的な自民党は消滅するだろう。
このことは、立憲民主党などの野党にも当てはまるだろう。
政党とは政権を担うとはについて本質的な思考を行わないで、首班指名で、高市さん以外の誰かを総理大臣にしようと他の野党に呼びかける野田と安住は政治家としての思考回路が故障しているのだろう。
自民党衆参での過半数割れ、高市総裁誕生、公明党の離脱とこの四半世紀日本の政治を語る時の大前提が壊れた。
アンチグローバリズム

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