ジェットホイルの問題は今すぐではありませんが、いずれ数年以内に走れなくなるジェットホイルが出て来ます。

ジェットホイルの問題は今すぐではありませんが、いずれ数年以内に走れなくなるジェットホイルが出て来ます。
その時は、その島の島民は本土に日帰り出来なくなります。
それはイコール島民の生活に支障が出ることです。
具体的には、日帰りで大病院に行って高度医療が受けられなくなります。歯医者などもそうです。
その他、島に行く、島から本土に行く、どちらの出張も一泊しないと行けなくなります。
船酔いしないで行けた観光客が旅客フェリーでは船酔いするので敬遠されがちになり、飛行場がなく、飛行機で行けない島は 観光客が激減するでしょう。
日帰り出来なくなったら、島民のライフスタイルが35年前に戻ります。
40年ぐらい前にボーイングから川崎重工がライセンスを受けて生産を始めました。
それまでは、佐渡と本土の間にボーイングのものが2隻走っていました。
我が社は、川崎重工と1年間、大隈海峡の荒れがちな海域でも走れるかを調査して、行けると私の父親が判断し、リスクを取って一隻23億円で最初に契約し一年後種子島屋久島本土の三角航路に投入しました。(納船は2船目)
弊社は賭けに勝ちました。初年度の就航率が95%を超えたのです。
交通機関は欠航率が5%より低くないと利用者に交通機関として認知してもらえず利用者が増えません。
私の父親の英断が島民の生活様式を変えました。世間はそれをトッピー効果と言いました。
種子屋久の観光が激変しました。
特に、屋久島は20万、30万人の観光客が来島するようになりました。 種子島、屋久島の観光地化は私の祖父の夢でした。
祖父の夢が叶いました。
それから40年、佐渡だけでなく、五島、壱岐対馬、伊豆大島、そして隠岐にジェットホイルが走るようになりました。
島民のライフスタイルは変わり、それらの島の観光も振興されました。
川崎重工の最後の造船は35年前です。
東海汽船に昨年納入したジェットホイルは船体は新品ですが、ガスタービンは中古のオーバーホールです。
何故なら、同型のガスタービンはロールスロイルが作っていますが、ジェットホイル用はもう30年以上作っていません。
つまり、ガスタービンの供給を受けることは不可能なのです。
壱岐対馬で走っているジェットホイルの代替が直近の問題と聞いています。
川崎重工は違うガスタービンを載せて新しいジェットホイルもどきで対応しようとしています。
現在川崎重工が言っている予想価格は78億円です。
納入が4年後ですから価格はもっと上がるでしょう。
我が社がジェットホイルに掛けている船舶保険は20億円で保険料が年間3000万円超です。
保険料だけで1億円超です。
船体価格だけでなくその他の経費(現在年間のメインテナンスコストが一隻1億円は下りません。)は今の2倍3倍になると思います。
以上が簡単に言ったジェットホイルに関わる現状です。
離島振興法についてアドバイスして頂きありがとうございます。
離島振興法は、昨年法改正の時に森山幹事長や細田元衆議院議長や谷川前離党部会長などに協力して頂き、ジェットホイルに国が支援する条項を入れてもらいました。
ただ、それを制度とする法律は存在しないために、予算も含めて道は困難で長いものになると思われます。
三菱重工のMRJにしても、ジェットホイルの問題にしても、未だに、国産ジェット戦闘機がないことに関しても、日本では電気バスを作っていないことに関しても、この国の政治家や官僚は、国家戦略についてもっと真摯に取り組んで欲しいと思います。
取り敢えずは、離島が地方が生き残るために、地方一揆を起こしましょう。

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