国民民主党が高市さんに与しなかったことに、保守派の言論界が批判するのが流行りだ。

国民民主党が高市さんに与しなかったことに、保守派の言論界が批判するのが流行りだ。 本音を言わないで事を進める。本音を言って事を進める。 どちらが、いいかの議論ではない。 高市さんは本音を言って事を進めるタイプだ。 私もそうなので、高市さんのやり方が何となく分かる。 麻生さんもそれに近いタイプ。 だから、麻生さんは人気があるが、建前と本音の使い分けが上手い政治家でもある。 最近の政界の多数は、本音と建前を悪く使い分ける。 本音を言って議論を尽くす。 本音を言って理解を求める。 そうして、違う意見のものが、妥協や譲歩やコンセンサスにたどり着く。 本来、政治とはそういう事をやらねばならない。 何故なら、現実を踏まえて、具体的にどういう手を打つかを決めないといけないからだ。 でないと、国家経営が危うくなる。 但し、思想や理念やイデオロギーの違いは、話し合いで意見の一致をみることは絶対にない。 究極、一致を見ることがない勢力が政治の場で、凌ぎを削り合うとしたら、どういう事が起こると考えるべきか。 民主主義の中では、武力などの 力を持って解決を謀ることはない。 駆け引きや騙し合いやディール(トランプさんのよく使う言葉だが)や譲歩の強要による決着のどれかに持っていくしかない。 これを交渉と呼ぶ。(政治では協議と呼んでいるみたいだ。) 交渉では、往々にして本音を隠して、自分の都合の良い決着に持っていくようにいろいろと策を弄するというイメージがある。 虚々実々という言葉があるが、政治とは虚々実々の場であるが、一方、虚々だけではない。 高市総裁誕生から高市総理誕生までの一連の騒動で、一番注視すべきポイントは、自民党が103万円の壁の件で3党幹事長合意を破ったことだ。 大切な局面で、実実の部分で交渉相手を騙してはいけない。信を失えば、後々、災いが跳ね返ってくるからだ。 国民民主党としての今回の政局に対する基本的な方針は一旦、幹事長レベルで合意した政策を 自民党が実現し、国民民主党が失った自民党への信頼を取り戻してから、連立レベルの協力体制の可能性を模索するというものだ。 そして、これを榛葉幹事長は、公にしており、趣旨一貫して発言している。 では、石破自民党がたんに、国民民主党を騙しただけとの解釈で、あの政局と政争を解釈することが的を得ていると言えるか? 否、国民民主党が手取りを増やす(103万円の壁を壊す)と言ったことで参議院選挙であれだけ、議席(得票数)を増やし、自民党が大負けした事を見れば、石破政権はその一年の施政で、手取り増やせなかったという表現で象徴されるように、多くの自民党支持者の期待を裏切っていたと解釈すべきだった。その前提で、党内の政争に決着をつけて、少数与党として政局を乗り切り、政権を維持することを考えるべきだった。 しかし、石破総裁を担ぐ自民党は、そうせず、結果、高市総裁となり、首班指名に絡む政局となった。 敢えて民意と呼ばず、支持者の意向と呼ぶ。 小泉進次郎総裁で、政争と政局をセットで画策すれば、思惑通りに権力を維持出来ると思っていた反高市自民党と公明党と反高市に与することを予定していた維新の勢力は、予定調和が崩れた。 そして、今回の騒動になった。 政争政局セットの予定不調和に適切に対応出来なかったのが公明党だ。 最もその時点での最適解を選んだのが、維新だ。 政党としての最適解を選べなかったのが、国民民主党だ。 国民民主党が、最適解を選ばなかったのは連合の女性会長のせいだ。 あの時点で、連合と縁を切れないのであれば、高市自民党に対しては、セカンドベストとして榛葉幹事長の対応が正解である。 各党が建前でいう民意でなく、各党の支持者が望むことを真摯に斟酌し、それを前提に然るべき対応を決定すれば、選挙に負けることはない。 政治と金が原因で、あのような参議院選挙の結果になったのか? 自民党が大きく議席を減らした一因ではあるが、主因はそうでないことは、立憲民主が負けていることや国民民主や参政党が勝った事を見れば、誰でも分かる。 Xのポストしては長くなったので、ここで終わって続きは次にします。 国民民主党が維新みたいに連立に行かなかったことは、問題ではない。 立憲民主と無駄な協議をしたことは、悪手だった。 ましてや、玉木さんが、維新への僻みを公に言ったことは愚行でしかなかった。

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